2008年12月18日木曜日

佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和の超整理術
佐藤 可士和
日本経済新聞出版社
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捨てることは、本質にフォーカスすること
プライオリティをつけること

ひとつのデザインを生み出すことは、対象をキチンと整理して、本当に大切なもの、すなわち本質を導き出して形にすることだと思うからです。
・「常に対象のなかから本質を引き出しているからアイデアが尽きることがない」
・「他人事を自分ごとにできるから」


キャンペーンやCM自体が目的なのではなく、「注目を集めることが大切だ」
という本来の目的に一度立ち返る


■手順

1.状況把握
 対象(クライアント)を問診して、現状に関する情報を得る。

2.視点導入
 情報に、ある視点を持ち込んで並び替え、問題の本質を突き止める。

 例:時間、使用頻度、空間など

3.課題設定
 問題解決のために、クリアすべき課題を設定する。

○いずれにせよ、問題の本質を突き止めることは、“何が一番大切なのか”を見つける、つまりプライオリティをつけることなのです。



■空間から思考まで、目指すは三レベルのクリア
1.空間の整理術
 整理するには、プライオリティをつけることが大切
2.情報の整理術
 プライオリティをつけるためには、視点の導入が不可欠
3.思考の整理術
 視点を導入するためには、まず思考の情報化を

⇒空間の整理をするようになると、同じ要領で情報の整理を行うようになる


⇒なんでも厳し何が大切かを見極め、必要でないものを捨て、重要なことにフォーカスする。さらに視点を導入することで、プライオリティをつけて課題を設定し処理していく。

■普段カバンの中身も厳選して手ぶらで生活している



■捨てるためには、プライオリティの設定が不可欠

1.アイテムを並べてみる
2.プライオリティをつける
3.いらないものを捨てる

■デスクまわりの最適環境を作る
・モノの定位置を決めると、把握しやすくなる
・迷ったら機能が似ているものを比較する



■フォーマットの統一化
“同じ種類のボックス化”という統一規格を作れば、非常にわかりやすい整理ができるのではないか
・「空間の整理は、フレームの形状を決めて入れ子構造にするとコントロールしやすい」
・世の中のモノは、フレームが決まっていないから、扱いにくいと思うのです。大きさ、形、固さ・・すべてバラバラだから、整理がしにくい。それをボックスというフレームを設定して、フォルダのように入れ子にしてしまえば、見た目は驚くほどすっきりする。

■大切なものの見極めを、身体で覚える
1.前提として、“すっきりした空間を作ることで仕事の効率が上がり、リスク回避になる”というポジティブな目標を持つこと。
2.整理とは、自分のなかの不安や、“とりあえず”との闘い。それに打ち勝つためには、“捨てる”勇気が必要。捨てるものを決めるためには、プライオリティをつけることが不可欠。厳しく自問自答して、下位のものは時間軸で区切って処分するといい。
3.せっかく整理したものを再び増やさないためにも、定期的な見直し(アップデート)が欠かせない。メールなど、放っておくだけで増えていくものは、その場で処理することが大切。
4.目の前の作業環境をすっきりさせておくために、モノは常に定位置に置き、使ったらすぐ戻すこと。すぐに整理できないモノの避難場所となる、フリースペースを設けておくのも便利。
5.わかりやすく分類するために、フレームを決めてフォーマットを統一する。
こうすれば、さまざまな種類のものがすっきり片付く上に、シンプルなシステムなので把握もしやすくなる。


■問題の本質に迫るため、情報に視点を持ち込む
・視点導入の最終目標は、ビジョンを導き出すこと

■引いて考える
・そもそもこのプロジェクトは必要ないのではないか?くらいの思い切った気持ちになれば、ふっきれて視界が広がってくる

・フェローズバンカーズボックスを用いての整理
○ファイリング
・utilityというフォルダを造り、分類できないものをぶち込む
・あるいはETCというフォルダ

■考えを言語化する
・無意識の意識化
・仮説をぶつけて相手の思いを確認する

■目的をもてばテクニックも生きてくる
・「何のための整理をするのか?」という目的をもつこと。

○空間の整理におけるポイント
・定期的にアップデートする⇒モノを増やさないため
・モノの定位置を決め、使用後はすぐに戻す⇒作業環境をすっきりっせるため
 寿司のイタマエさんの感覚
・フレームを決めてフォーマットを統一する⇒わかりやすく分類するため

○情報の整理におけるポイント
・視点を引いて客観視してみる
・自分思いこみをまず捨てる
・視点を転換し、多面的に見てみる

○思考の整理のポイント
・自分や相手の考えを言語化してみる
・仮説を立てて、恐れず相手にぶつけてみる
・他人事を自分事にして考える

「整理と問題解決は、同じベクトルでつながっている」

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